Piretti(ピレッティ)とは Premium Putters Milled from a Single Block of Steel

Piretti(ピレッティ)は、トップアマでもあるマイク・ジョンソンが、
自身の理想とするパターを求め、2008年にテキサス州の自宅ガレージで
産声を上げた新鋭のパターブランドである。
自らをトラディショナリスト(Traditionalist)と
呼ぶ彼のパターは、繊細にして伝統的。

先駆者達の削り出しパターがそうであったように、
ピレッティも素材の良さをいかすことを信条としており、
それは特別なことではない。
当然ながら高級素材をいかすパター作りには
高度なクラフトマンシップが不可欠であるが故、
プラスチックのインサートや鋳造ヘッドを良しとせず、
伝統的なパターの本質である鉄やステンレス素材の
良さをいかすことが、良いパターの条件であると考えている。

だが、ピレッティが単に素材の高級さや希少性を謳う
パターブランドであれば、これ程の短期間に米ツアーで人気を
博すブランドにはなり得なかったであろう。そのピレッティ躍進の
原動力になったのがメジャー覇者、
ヘンリック・ステンソンとの出会いである。

創業からわずか4年後の2012年、本格的に米ツアーでの
サポートを開始したが、その年のホンダクラシックの練習ラウンドで、
当時調子を落としていたステンソンと運命的な出会いを果たす。
ピレッティパターを気に入った彼が早速同トーナメントに投入すると、
いきなり25位に入り、続いて翌週のプエルトリコオープンでも3位と
ピレッティパターで復調の兆しを掴み、これに気を良くした
ステンソンから本格的なパター製作の依頼を受ける。

試行錯誤の上完成したのが、ステンソンの好むピン型のヘッドに
トゥバランスを抑えるワイドソールを採用した、
今やピレッティのフラッグシップモデルとも言うべき
『コットンウッドⅡ』である。
シリアル#001が刻まれた同モデルはステンソンのバッグに収まり、
翌2013年のフェデックスカップ年間王者に加え、
欧州ツアー賞金王というW栄冠に導いた。
マイクの理論とピレッティパターの実力が
世界最高レベルであることを証明したのだ。

ピレッティパター3つの特徴

金属インゴットからの削り出し

ピレッティパターは全て金属の
インゴットからの削り出しであること。
安価に生産可能な鋳造ヘッドからの
削り出しでは素材本来が持つ
質感が失われ、繊細な打感やタッチを出しにくい。

365g/375gの重量ヘッド

重量ヘッドを採用していることにより
安定したストロークが得られること。
マイクがピレッティを立ち上げた2008年当時、
多くのプロがパターのソールに鉛のテープを貼って
バランスを重くしていたのは記憶に新しい。
一般にパターフィッティングが広まる中、
重量ヘッドがもたらすストロークの
安定性が明らかとなり、プロ・アマ問わず
重めのパターが有効であると確信したマイクは、
一般的なヘッド重量よりも重い365~375グラムの
ヘッドを採用した。
重量ヘッドのパターは打ち過ぎることはないし、
それでいて転がりが良い。
またボールを押し出してくれる感じがあり、
打ち損なってもそれなりに転がってくれる。

2.5度のストロングロフト

スタンダードロフトを2.5度としたこと。
これは近年のトーナメントで主流の
高速グリーンに合わせたもので、
インパクト直後からボールが順回転で転がり、
ラインに乗せやすいことから採用した。
上級者はもちろん、ロフトが寝て当りやすい
アベレージゴルファーにも
効果を発揮する設計である。

こだわりの素材 Materials

ピレッティパターのヘッドには様々な金属の素材が使用されている。
代表的なものとしてはマイルドスチール(軟鉄)、303ステンレス、
そしてジャーマンステンレススチール(GSS)があり、
すべて高精度ミルドマシーンにより金属のインゴットから
削り出されて作成されている。

マイルドスチール(軟鉄)

炭素含有率が0.1%~0.3%の鉄をいい、
打感が軟らかく、加工や研磨も比較的容易な素材。
ピレッティはその中でも最高級の『11L17マイルドスチール』を採用。

303ステンレススチール

クロームとニッケルに硫黄を加え、加工しやすいようにしたステンレス鋼。

ジャーマンステンレススチール(GSS)

削り出しパターの最高級素材として知られる、ドイツ製ステンレススチール。