ブログ
2026/09/15
なぜピレッティはロングネックを選んだのか?|Potenza Long Neckに込められた設計思想【深堀り#11】
ピレッティの代表的なブレードモデルのひとつ、Potenza(ポテンザ)。
その名前は、イタリア語で「力」を意味します。
しかし、マイク・ジョンソンがこの言葉に込めた「力」は、単純なパワーのことではありません。
力を、いかにコントロールし、正確に、効率よく伝えるか。
そこにこそ、Potenzaという名前の本質があります。
そして、その思想をより明確な形として表現したモデルが、Potenza Long Neckです。
今回は、なぜマイクが伝統的なブレードパターに「ロングネック」という設計を取り入れたのか。
その背景にある、Potenza Long Neck誕生のストーリーを深掘りします。
■ 「Potenza」が意味するもの
Potenzaは、イタリア語で「力」を意味する言葉です。
ただし、ゴルフクラブにおける「力」を考えたとき、単純に強くすることだけが答えではありません。
どれだけ大きな力を持っていても、それを思い通りに扱えなければ意味がない。
重要なのは、
コントロールできること
意図した方向へ正確に力を伝えられること
動きに対して素早く反応すること
必要な力を、効率よく使えること
そうした「扱いやすさを含めた力」です。
マイクがPotenza Long Neckの開発で目指したのも、まさにそこでした。
■ きっかけは、イタリアのエンジニアリング
マイクは以前から、イタリアのエンジニアリングに強い関心を持っていました。
特に興味を持っていたのが、イタリアの自動車メーカーに見られる、
「性能」と「意図あるデザイン」の融合
です。
世界的に知られるイタリアの名車は、単純にエンジンの出力を高めることだけを目的として設計されているわけではありません。
ドライバーの意思に対して、クルマがどう反応するのか。
どれだけ思い通りに操ることができるのか。
そして、操作したときにどれだけ軽快に反応してくれるのか。
そこには、単なるスペックだけでは表現できない「操るための設計思想」があります。
マイクは、その考え方をパターにも取り入れたいと考えました。
伝統的なブレードに、ロングネックという選択
ブレードパターには、長く愛されてきた理由があります。
構えたときの美しさ。
シンプルでクラシックなヘッド形状。
そして、プレーヤー自身がフェースを操作している感覚。
マイクが目指したのは、そうしたブレードパターの魅力を残しながら、バランス特性を変えることでした。
そこで選ばれたのが「ロングネック」です。
ネックを長くすることで、パターのトゥハングを抑え、よりフェースバランスに近い特性へと近づける。
それによって、ストローク中のフェースの動きを安定させながら、インパクトに向けてフェースを自然にスクエアへ戻しやすくする。
つまり、見た目のためにネックを長くしたわけではありません。
ロングネックそのものが、性能を生み出すための設計だったのです。
■ ロングネックで何が変わるのか?
パターのネック形状や長さは、単なるデザインの違いではありません。
ヘッドの重心位置やトゥハング、フェースの動き方にも影響します。
Potenza Long Neckでは、ネックを長くすることでトゥハングを抑え、フェースバランスに近い方向へバランス特性を変化させています。
その結果、ストローク中にフェースが過度に開閉しにくくなり、フェースをスクエアに戻していく動きをより自然に感じやすくなることを狙っています。
もちろん、すべてのゴルファーにとってロングネックが最適というわけではありません。
ストロークのタイプやフェースの動かし方によって、合うバランスは変わります。
だからこそ、ロングネックという設計には意味があります。
「ブレードだから操作性重視」
「マレットだから安定性重視」
という単純な二択ではなく、
ブレードの形状を保ちながら、バランスによって安定性を高める。
それがPotenza Long Neckのひとつの特徴です。
■ すべてのデザインには、理由がある
Potenza Long Neckを見たとき、最初に目に入るのは特徴的な長いネックかもしれません。
しかし、マイクが伝えたいのは「長いネックだから特別」ということではありません。
重要なのは、
なぜ、その長さなのか。
なぜ、その形状なのか。
という部分です。
Pirettiのパターづくりでは、ヘッド形状、ネック、重量、バランス、フェースなど、それぞれの要素を独立して考えるのではなく、ひとつのパターとしてどう機能するかを考えています。
Potenza Long Neckも、その考え方から生まれました。
見た目を特徴的にするためのロングネックではなく、求める性能を実現するために導き出されたロングネック。
そこに、このパターの面白さがあります。
■ 「力」とは、操れること
Potenzaという言葉が意味する「力」。
それは、単純なパワーではありません。
力を持ちながら、それをコントロールできること。
そして、プレーヤーの意図をできるだけ正確にクラブへ伝えられること。
イタリアの自動車エンジニアリングから受けたインスピレーションを、マイクはパターというまったく異なる道具に落とし込みました。
パワー、精密さ、バランス、そして意図ある設計。
それらをひとつにすることで生まれたのが、Potenza Long Neckです。
ロングネックという特徴的な形状の裏側には、単なるデザインではなく、
「どのように動き、どのように反応し、プレーヤーの意思をどう受け止めるか」
という、エンジニアリングの考え方があります。
それこそが、Potenza Long Neckを理解するうえで知っておきたいポイントなのかもしれません。
■ Pirettiのパターは、なぜこの形なのか。
パターには、さまざまな形状があります。
ブレード、ミッドマレット、マレット。
さらにネックの長さや形状、トゥハング、重量配分など、少しの違いがパターの動きに影響します。
だからこそPirettiでは、「なぜこの形なのか」を大切にしています。
Potenza Long Neckもまた、その答えのひとつ。
クラシックなブレードの美しさを残しながら、ロングネックによってバランス特性を変える。
その背景にあるのは、「力を持つこと」ではなく、「力を意図した方向へ正確に使えること」というPotenzaの思想です。
形を見れば、その理由が少し見えてくる。
そんなところも、削り出しパターを深く知る面白さなのかもしれません。
ポテンザ2 LN パラゴンシリーズ
→商品詳細はこちら
もっと詳しく知りたい方はこちらから
→「削り出しパターとは?」
→「フェースミーリングとは?」
→「なぜ今、削り出しパターなのか?|Piretti PARAGON(パラゴン)シリーズが追求した本質」
→憧れで終わらせない。|Potenza2 LNが叶える、新しいブレードパターの選択肢